新しい会社に入った際、今までの会社の仕事の進め方とは違うことに戸惑ってしまうケースはよくあることです。業界や会社によって独自のローカルルールというものが存在し、従業員も当たり前といった様子で仕事をこなす光景を目にすることになります。ローカルルールは基本的に、社内文書や規約などで明確に規定されていません。というのも、社員同士で暗黙の了解として認識されているからです。同じ挨拶であっても、業界によっては社交辞令であったり、暗黙の了解であったりする場合もあります。飲みに誘うような言葉も、業界によって相手が解釈する意味が違っていることがあるので注意が必要です。
ローカルルールを理解するには、周囲の反応を見ながら自分で理解するか、尋ねるほかありません。転職してからしばらくは、前の会社と同様の働き方をするのではなく、まずは今の会社の雰囲気や慣習を身につけましょう。業界に存在するローカルルールは、一度始めて止められなくなったことが原因の場合が多いです。理論的に成り立っていないような理不尽なルールであっても、その会社では重要な暗黙のルールである場合も珍しくありません。一般的な概念で見るとおかしいと感じる部分があったとしても、その会社のローカルルールとして捉えて周囲に合わせることが大切です。業界特有のローカルルールは、もちろんその業界でしか通用しないものですが、裏を返せば独自の文化でもあります。ほかの業界では得られない貴重な経験として、ローカルルールのある業界で働いてみるのもいいでしょう。